ベビーマッサージは、赤ちゃんの体に優しく力をかけるマッサージです。赤ちゃんとのコミュニケーションを重視しており、情緒の安定にもつながるといわれています。この記事では、赤ちゃんにベビーマッサージをしたいと考えている人に向けて、ベビーマッサージの概要ややり方などを解説します。注意点についても解説するため、ぜひ参考にしてください。
目次
ベビーマッサージとは
ベビーマッサージの効果
ベビーマッサージはパパやママにも効果がある
ベビーマッサージにデメリットはある?
ベビーマッサージに適した月齢とは
ベビーマッサージの手順
ベビーマッサージをするときの注意点
ベビーマッサージは資格不要
まとめ
ベビーマッサージとは
ベビーマッサージとは、赤ちゃんの体を優しく撫でたり動かしたりするマッサージです。着衣のまま行う場合もあれば、オイルを使って肌に触れながら行う場合もあります。コリをやわらげる大人のマッサージとは違い、パパやママと赤ちゃんとのコミュニケーションを重視している点が大きな特徴です。パパやママのストレスをやわらげる効果も期待できます。
ベビーマッサージの効果
ベビーマッサージにはさまざまな効果があります。ここでは、具体的にどのような効果があるか解説します。
情緒の安定
赤ちゃんは、パパやママとスキンシップやコミュニケーションをとると安心します。ベビーマッサージをすれば「幸せホルモン」ともよばれるオキシトシンが脳内に分泌され、情緒が安定するといわれています。赤ちゃんだけでなくパパやママの脳内でもオキシトシンが分泌されるので、親子の双方が幸福な気持ちになれるでしょう。
安眠効果
安眠するには心身の緊張をほぐすことが大切です。ベビーマッサージを行うと、赤ちゃんは穏やかな気持ちになります。その結果、寝付きがよくなり、ぐっすり眠れるようになります。特に、赤ちゃんの夜泣きに悩んでいる場合はベビーマッサージをしてみましょう。安心してゆったり眠れるようになるため、夜泣きも少なくなる可能性があります。
免疫力の向上
ベビーマッサージを行えば、赤ちゃんの体のリンパの流れや血流を促進できます。免疫力が向上しやすくなるため、体のバリア機能の強化を期待できます。
また、赤ちゃんのおなかに触れると適度な刺激を与えられ、便秘の改善も促せるでしょう。腸にガスがたまっている場合もすっきりさせられます。
発達促進
赤ちゃんにさまざまな刺激を与えれば、体や脳の発育を促進する効果を期待できます。触覚への刺激は脳にいい影響を与え、ほどよい強さで体を触ると筋肉も発達しやすくなります。話しかけながら優しくマッサージすれば、皮膚の触覚だけでなく聴覚にも刺激を与えられるでしょう。
ベビーマッサージはパパやママにも効果がある
ベビーマッサージは、赤ちゃんだけでなくパパやママに対する効果も期待できます。すでに解説したとおり、赤ちゃんに優しく触れていると、パパやママの脳内でもオキシトシンが分泌されて幸福感を得られるといわれています。子育てについて不安があるパパやママがベビーマッサージを行えば、ストレスの軽減や情緒の安定を期待できるでしょう。
ベビーマッサージにデメリットはある?
ベビーマッサージは、力を入れすぎず優しい力で行うことが重要です。ベビーマッサージの際に力を入れすぎると、赤ちゃんが怪我をしたり肌がかぶれたりする恐れもあります。
また、赤ちゃんの体全体をマッサージするためには、ある程度まとまった時間を確保する必要があります。忙しければ、おむつ替えや着替えの際に簡単に行う程度でも構いません。パパやママに負担がかからない範囲で行いましょう。
ベビーマッサージに適した月齢とは
ベビーマッサージを始める時期の目安は、1ヶ月検診を終えた後です。生後2~3ヶ月頃から少しずつベビーマッサージを始めるパパやママが多いです。
また、赤ちゃんが成長してくると自ら活発に動くようになり、マッサージの最中に逃げ出すようになるケースがあります。その場合は、無理にベビーマッサージを続ける必要はありません。
ベビーマッサージの手順
ベビーマッサージはどのように行えばいいのでしょうか。ベビーマッサージは順番に沿って丁寧に進めていくことが大切です。ここでは、ベビーマッサージの手順について具体的に解説します。それぞれの手順を確認したうえで、ベビーマッサージを適切に進められるようにしましょう。
①赤ちゃんの体調確認
ベビーマッサージを始めるときは、赤ちゃんの体調をよく確認しましょう。体調がよくない場合や赤ちゃんの機嫌が悪いときは、ベビーマッサージは行わないようにしてください。また、皮膚に湿疹があるときや予防接種をした後もベビーマッサージは避けるべきです。赤ちゃんの体調が万全なときにベビーマッサージを行いましょう。
②部屋の準備
ベビーマッサージを行うのは、静かで落ち着く空間が適しています。ベビーマッサージでは、赤ちゃんの衣類を脱がせるため、室温は25度程度に設定しておきましょう。また、適度な明るさを保つことも大切です。オイルを使用するなら赤ちゃんの肌に刺激が少ないタイプを選んでください。赤ちゃんが快適にベビーマッサージを受けられるようにしましょう。
③パパ・ママの準備
パパやママの髪が長い場合は、ベビーマッサージの途中で赤ちゃんにかからないようまとめておきましょう。また、手を洗って清潔な状態にし、温めておく必要があります。冷たい手でマッサージをすると赤ちゃんが驚いてしまいます。普段指輪をつけている場合は事前に外しておき、赤ちゃんの体に引っかからないようにすべきです。
④心臓から遠い箇所からマッサージする
赤ちゃんの心臓から離れている部分からベビーマッサージを順に行います。具体的には、足、お腹、胸、肩、腕、背中、お尻の順でマッサージしていきます。赤ちゃんに対して優しく声をかけながら行いましょう。
まず、赤ちゃんの脚の付け根から足首にかけて優しく撫でます。さらに、太ももを挟んでマッサージしたり、足を揺らしたりします。お腹は、手のひらを当ててさすったり円を描くように動かしたりしましょう。その後、胸に両手を当て、肩や両手に向かって撫で下ろします。
次に、赤ちゃんをうつぶせの状態にし、顔を横に向けましょう。肩に両手を当てたら腰へ向かってさすります。さらに、手をお椀型にして軽い力で背中を叩いてください。
うつぶせの状態のまま腰とお尻の間にある仙骨に片手を当て、円を描くように撫でます。太ももの裏側もマッサージします。最後に、肩から指先にかけて優しく撫でましょう。肩から足先に向かって撫でたらベビーマッサージは完了です。
⑤マッサージが終わったら水分補給をする
ベビーマッサージを終えた後の赤ちゃんの体は、新陳代謝が上がっています。ミルクや白湯などを与え、しっかり水分補給を行いましょう。赤ちゃんに声をかけてあげることも大切です。水分補給後は赤ちゃんをゆっくり休ませましょう。
ベビーマッサージをするときの注意点
ベビーマッサージをするときは、気をつけるべきことがあります。ここでは、ベビーマッサージの注意点を解説します。
マッサージ前にパッチテストを行う
オイルを使用するなら、ベビーマッサージを始める前にパッチテストを行いましょう。パッチテストは、腕の内側など体の目立たない場所で行います。オイルを少量塗り、1~2日程度そのまま放置します。パッチテストをしている間に肌に赤みが出た場合は、すぐに石鹸と流水で洗い流してください。
空腹時・満腹時は避ける
ベビーマッサージは、空腹時と満腹時を避けて実施しましょう。特に、満腹時に赤ちゃんをうつ伏せにすると、気分が悪くなる恐れがあるため注意が必要です。
ベビーマッサージは食後1~2時間頃に行うのがおすすめです。赤ちゃんの機嫌がいいときにあわせて行いましょう。
股関節脱臼に注意する
ベビーマッサージでは脚を動かす場面があります。赤ちゃんの脚を動かすときは、優しい力加減で行ってください。脚を無理に引っ張ると股関節脱臼になる恐れがあります。ベビーマッサージは、赤ちゃんの体に負担をかけないように行うことが大切です。
ベビーマッサージは資格不要
ベビーマッサージは資格がなくても問題なく行えます。触れ合いやコミュニケーションが目的であるため、大人向けのマッサージのように資格の取得は必須ではありません。そのため、誰でも気軽にベビーマッサージを行えます。
詳しく学びたいときは教室や資格の取得をめざすのもおすすめ
ベビーマッサージの詳しいやり方を学びたい場合は、児童館などで行われている講座や教室を活用するのがおすすめです。また、ベビーマッサージの資格取得を目指してもいいでしょう。主催している団体によってやり方は異なるため、内容を確認したうえでイメージにあうものを選んでください。
まとめ
ベビーマッサージは、赤ちゃんとの貴重なコミュニケーションの機会です。ベビーマッサージをすることで、赤ちゃんとパパやママの双方にさまざまな効果を期待できます。
「maima botanica」は、妊娠中の女性や子育てをしている女性向けのブランドです。自分らしくいるためのサポートをしてくれるアイテムや、赤ちゃん向けのアイテムを多数扱っています。子育てを楽しみながら自分らしく過ごすために、ぜひ活用してください。
記事を書いた人
松島 啓太
3児の父(子どもは11歳の長男と7歳の双子の兄弟)
高校卒業後、あん摩マッサージ指圧師の資格を専門学校で取得、病院のリハビリステーションで経験を積み、その後独立。
妻の妊娠をきっかけに、マタニティマッサージとベビーマッサージをはじめ、その効果を実感。
妻の提案で、現在自身の治療院でマタニティマッサージとベビーマッサージを施術しています。
妊婦さんとベビーの健康のために活躍中。
あん摩マッサージ指圧師(国家資格)
受験資格を経て国家試験を受験し、合格してはじめて得ることができる難易度が高い資格です。
高校卒業後、文部科学大臣または厚生労働大臣の指定する学校・養成施設で3年以上勉強し、受験資格を得た後、東洋療法研修試験財団が実施するあん摩マッサージ指圧師の国家試験を受験し取得できます。